連載「安らかな夜を迎えるために」の第5回が掲載されました。

前回の記事のおさらいから始めます。あなたがサポートセンターに送った依頼は、サポート技術者にアサインされ、その技術者の検討が終了すると、その結果が依頼に対する回答して返却されます。早く結果を受け取るために、依頼者であるあなたが行うべきことは、

  • サポート技術者のアサインが早く行われるように心がける
  • サポート技術者が効率よく内容を検討できるように心がける

の2点です。ここで、「心がける」となっているのは、それらはサポートセンターの内部の処理であり、依頼する側では直接働きかけることができないためです。

技術者のアサインが早く行われるようにするためには、できるだけ早く依頼をすることです。しかし、ここでつまずくケースを多く見かけます。典型的な場合としては、

  • 依頼内容がサポートセンターの対応範囲ではない(たとえば、OSSのサポートセンターに商用製品のことを質問する)
  • 依頼の内容が文面から明確でない(ここで依頼の内容とは、「現在の状況」「(依頼側が認識している)問題の内容」「サポートセンターに頼みたい作業や欲しい結果」などの説明です)
  • 必要な情報が不足している(必要な情報は依頼の内容により異なりますが、基本として対象となるソフトウェアのバージョン、使用しているパッケージで、再起動などの原因解析を依頼するのであれば、ログファイル等)

があります。こうした場合に何が起こるかというと、最初の場合には「申し訳ありませんが、サポート対象外なので、わかるところ(正しい相手)に依頼ください」というメッセージが送り返されて終了です。2つめと3つめについては、サポートセンター側から確認や情報提供を求められることになります。

個人と個人であれば「確認」は電話やメールで簡単に(短い時間で)行えます。しかし、サポートセンターとのやりとりは、そうはいきません。受け付けであれ、確認であれ、調査であれ、あなたの依頼に関する処理のすべては業務フローに基づきスケジュールされるので、サポートセンターとのやりとりは高い時間的コストを伴います。一往復ですまず二往復となると、問題解決に深刻な影響が生じます。

サポートセンターの「中の人」にとって、良い依頼と悪い依頼の違いは明確ですが、その情報(評価)は依頼元に返却されることはありません。サポートセンターから、依頼内容の確認や情報提供の依頼を受けたら、「ああ、失敗した。貴重な時間を失った」と思ってください。「良い依頼」とは要するに、サポート担当者がすぐに対応に着手できる依頼ということです。そうした依頼を受けると、「この人は、わかってるねぇ」とうれしくなります(それを伝えることはできませんけれども)。