健康診断

定期健康診断を受診。今回は人間ドックでも節目でもなく通常の検診だったので、バリウムも直腸洗浄剤 (>_<) も飲まなくて良いので大変楽だった。健康診断のメニューは身長、体重、視力等どんどん自動、機械化されていて、検査の人が行うのは尿検査、血液検査、聴力検査、問診くらいだ。そのうちいくつかはいつかは自動化されて、腕を差し込むと注射されて血液を採取するような装置や、回答内容に応じて質問を選択し、回答を画面で入力するような問診になるかもしれない。

どこで聞いた話か思い出せないが、中国かどこかで脈をとっただけで身体のどこにどのような問題があるかわかる人がいるという。それは本当のことだろうと思う。自動、機械化できるところが増えると、見えない部分やある種の配慮が欠落してきて、人間が流れ作業のコンベアを流れる車のように扱われてしまう。もっとも最近は車もコンベアではなくなっているようだけれど。さんざん効率を追求して、その結論が人間主体の手作りに戻るとしたら人類はなんと無駄なことをしているのだろう。

健康診断は自動化されたおかげでスムーズに流れるが、血液検査と問診(面談)は列になる。昔受診した検診で面白いことがあった。僕の前に並んでいる二人連れは顔見知りで、血液検査をしてくれる女医さんがどの人になるかを予想していた。3人くらいの人がいて、中に若くて美人かつどうも比較的新しく入ったと思われる人がいて、自分の担当がその人にならないかを予想しているのだ。血液検査の時間は人により不定なので予想は難しいが、順番が近づくにつれて、「多分俺はあの人だよ」とか、「あいつ早く終わらないかな」とか自分勝手な話をしている。直前になった頃に一人がその女医さんになりそうでガッツポーズを出し、隣は先に呼ばれてしまい「あーあ」と良いながら列を離れた。そのとき、新たに『非常に経験豊富と思われる年配の女医さん』が現れて*1ガッツポーズ君を連れていった。彼の失望は言うまでもない。で、僕はその若い女医さんに血液を抜かれたのだけれど、「しかし、血液を抜かれるのに美人とか若いとか関係あるか?むしろ経験が豊富な人のほうが痛みや間違いもなくていいんじゃないか?」*2などと考えていた。男というのは馬鹿な生き物だ。

*1:何故全員女性なのだろう?

*2:でも、ガッツポーズ君的には美人で初心の女医さんが間違って何度も注射されるほうが至福だったりして。