エアコンの修理

4年前に購入したダイキンのエアコンには通常の暖房と冷房の他に「加湿暖房」の機能がついている。これは暖房しながら室内を加湿するという機能で、購入した当時の説明では「加湿器のように水を補填しなくても空中の水分を集めて加湿できる、また湿度を上げることによって人間が体感する室温が高くなり、室温を低めに保つことができる(電気代がかからない)」ということだった。今はどうかわからないが、当時はこの機能を持ったエアコンはダイキン製のみということでそこが購入の決め手になった。

いつ頃のことか覚えていないが数年前からこの加湿暖房があまり暖まらないような気がして、その次に加湿暖房時の室外機の音が非常に大きくなったので、使っていなかったが、年末年始家にいる機会に修理を依頼することにした。購入したDEODEOみなとみらい店経由で修理を依頼したところ今日修理に来て頂けることになった。

これまでも何度か家電の修理を依頼しているが、だいたいは小さなバンで一人で来るのが多いのだが、今回はかなり大型のバンでまず車を停められるところを探さなければならなかった。最初に室外機の場所を説明してから、家の中に案内したところ、「加湿暖房は暖房しながら外気を混合するから暖房の効率自体はどうしても落ちるし、加湿機能は室外機に設置した除湿器相当の装置から取り込むから本格的な加湿は期待できない」という説明を受ける。いずれも納得できるというか既に理解している範囲だが、室外機の音はどうかと尋ねて、二人で外に出た。

エアコンのスイッチを入れて除湿運転を開始してまもなく、室外機を外から眺めているだけで修理の方は「これはモーターが割れていますね」と断定した。原因は不明だが、過去に同じような症状があったらしい。すぐに大きなバンにパーツを取りに戻り、電動ドライバーで室外機のふたを外してユニットを取り出した。ユニットは20cmx25cmx8cm程度とやや大型で中心にモーターがある。見ると確かにモーターにとりつけてあるマスがありそうなフィンに大きな亀裂が入っている。

実は僕は結構修理マニアで、修理の人がくるとずっと側にいて作業を見ていて、邪魔にならない程度に色々話を聞く。今回も色々話を聞いた。

  • 最近の製品の修理はだいたいこうしたユニット単位の交換で修理というよりは交換になる。
  • 今回交換するパーツは14,700円。
  • 「エアコンで故障するところはどこが多い?」という質問に対して、「特にどこということはない。あらゆる箇所が故障し、どこか一カ所でも故障すると全体として機能しなくなる(SPOFの固まりだ)。温度センサーやケーブルといった小さな部分が故障しても機能しない。」
  • 修理にきてみると、実際の故障の原因がエアコン以外にあることも多い。例えば設置工事の手違いで、ガスがもれていたり、配管の設置が悪いこともある。そのような場合は責任範囲外なので修理はしない。しかし、利用者の側から見た時にはそれはわからず、同じトラブルになる。」

ユニットを交換して、再度運転したところ音は静かになった。また暖房機能自体も以前のように動作するようになった(気がする)。運転を続けていると湿度もわずかながら上昇し、気のせいか以前より低い室温でも暖かい気がする。帰り際、サイン等必要ないか尋ねたところ、「通常であれば保証期限も切れており有償修理だが、今回は同じ症状の前例があったので無償で対応します」という返事だった。経験的に有償の場合は、出張費用(3,000~5,000円)、技術料(5,000円~)、パーツ代(時価)ということで2~3万円コースだ。もっとも今回のエアコンはDEODEODEODEOカードで購入したもので自動的に5年間無償保証がきいているので有償でも自分の負担はなかった。そう考えるとなんとなく損をしたような(笑)。

僕の仕事はいわゆるITになるのだけれどITはあまり形にならない。僕はやっぱりITには向いてなかったのかもしれない。