「お正月Mac」

昨年オークションでMacintosh PowerBook G3, Lombirdを購入した。理由は色々あったが、講演のコンテンツ素材の制作を依頼したデザイン会社の方の話を聞いているうちに既に販売もサポートも停止しているMac OS 9がどうしても使いたくなったからだ。

その方の言葉によると、「新しいMac OSはそれまでのOS 9とは全然違う。OS 9のエミュレーション環境もあるがOS 9とは違う。OS 9はとてもかわいい・・・」。Macの事はほとんど知らなかったけれど、OS 9が動く機種を調べて、オークションで探して、アップデータを当てて最後のOS 9である9.2.2が動作する環境を手に入れた。メインの環境はWindowsだけど、思い出したら灯を入れて使っているうちにその方がどういう気持ちで「かわいい」と言っていたか自分なりに理解できるようになっていた。仕事のメインで使っているThinkPad X31と比べるとハードウェアはいかにも非力だけれど、シングルタスクのOS 9ではハードウェアのポテンシャルを最大限に活用できるし、OSやアプリケーションも「クールなコンピュータ」というよりは「頑張ってお仕事しますね」的な感覚がある。

Mac OSの良さを紹介してくれた方は、もうひとつお正月の事を話していた。「お正月Macがかわいい」という言葉だけで、その中身は聞いていなかったが、ずっと気になっていた。勿論日付を変更すれば確認できたけれど、そんなことはしたくなかったから、購入後お正月になるのをずっと待っていた。だから、年が明けて僕が最初に起動したのはMac OS 9だった。想像ではhappy Macのアイコンがお正月飾り?するのかと思っていたけれど、どうやらそうではなかったようだ。僕はLombirdのディスプレイに表示される"メッセージ"を見ながら、「こんなことはWindowsでは絶対あり得ないよな」と思った。今年はもう少しMac君を使ってあげようか。