僕の住んでいる横浜ではゴミの分別回収が始まり、古新聞、雑誌、ダンボールと古着の回収は毎月の第1木曜日のみだ。一度ダンボールを出し忘れて1ヶ月待ったことがあってから、忘れないように注意している。ダンボール、新聞、雑誌はたまるとビニールひもで十字に縛って屋上にあがる階段のところに置いておく。縛り方はどちらの端を引っ張ってもほどける方法で、これは以前父に教えてもらったものだ。ちょっとしたこつがあって、きれいに縛れると少し気持ちが良い。会社に着ていくワイシャツ(僕はコットン100%のシャツしか着ない)の何枚かが、生地が弱って襟の部分がすれてきているので古着に出そうと思ってとっておいてあるのだけれど、いざゴミの回収日になると出せなくて、今回も見送ってしまった。ずっと取っておいても仕方ないのだけれど。

何年か前までは夏になる度に荷物を整理していた。意を決して押し入れやタンスから袋を取り出し、自分の周りに広げる。いるものといらないものを分けようと思い、ひとつずつ手にとってみる。だけどきまって手紙のところで止まってしまう。もう今となっては連絡先ですら変わっていて頼りにならず、これから会うこともない人達からの何でもない手紙だけど捨てられない。中には若くして亡くなった人からの手紙もある。今はいない、会えない人からの昔の自分への手紙を手に取り、書かれている文字を読む。もう返事も書けないのに。