リサイクル

読売新聞の「論点」で名古屋大学大学院教授の武田邦彦氏がリサイクルについて取り上げている。主題は、「実はリサイクルを行うほうが資源を余計消費するが、そのことはあまり知られていない」だ。

  • ペットボトルの回収は1997年に始まった。当時のペットボトル生産量は年間20万本だったが、現在は44万トン
  • リサイクルにかかる費用は、地方自治体で年間3000億円、事業者で400億円以上
  • ペットボトルの搬送、加工のために使われるエネルギーは石油換算で年間160万トン以上。これはリサイクルせずに新たに3.5倍の量のペットボトルを生産できる量に匹敵する。つまりリサイクルは資源を3倍以上無駄に使っている
  • 税金を使い、国民を動員しているにもかかわらず、リサイクルに関する情報は十分に公開されていない。(国民が)公的に発表されてる数値をチェックしようとしても裏付けをとるのは難しい。リサイクルされたペットボトルが日本国内でどの程度、材料として再利用されたかといった最も基本的なデータですら、確かなものとして信用できない

リサイクルより効率が良いからといってペットボトルを造り続けるのはどうかと思う。大切なことは、武田氏が書かれているように、「リサイクルは大量のものを使うことを前提としている。そうした生活を日本人は改めるべき時にきている」ということだ。