エアコンの清掃

予定の午後3時30分を少し遅れてダスキンの軽自動車が家の前に停まった。うちにくる前に訪問していた家の作業が予定より遅れたそうだが、驚いたことに同じ町内、同じ丁目だった。でなければきっとこんなに早くきてもらうことはできなかったと思う。

作業は男性の方が2名で、一人は室内機のカバーを洗い、もう一人が室内機の洗浄を行う。電話で予約をしたときには作業は1時間程度と聞いていたが、購入から6年間清掃していなかった家のエアコンの中を覗き込んで、「これは・・・2時間くらいかかります」と言った。作業は実際には、午後3時30分から午後6時まで、約2時間半かかった。

ダスキンがやってくれるのは、エアコンの室内機の洗浄だけだが、作業はなかなかおおがかりだ。まず、エアコンの周囲3メートル四方くらいを専用のビニールシート(端にテープがついている)で養生してから、エアコン全体を黄色い袋状になったカバーで覆う。提灯アンコウのようになって、口の部分を開くためにつっかい棒のようなものをいれて完成だ。養生がすむと、機材セットを持ち込む。機材にはコンプレッサーが含まれているが、これがなかなかうるさい。作業の間、いつものようにエアコンの下のじゃまにならないところでかぶりつきで作業を見ていた。

洗浄作業は2段階で、金属のフィンでできている熱交換機に高圧で洗浄液をかけて汚れを洗い流す。がんがん洗浄液をかけても下にこぼれてこないので不思議に思ったところ、「これは室外機のほうに流れていきます」という答えだった。念のため?家の外に回り室外機を見たら、確かに水が流れていた。熱交換機のほうが終わると、今度はライトで照らしながらルーバーの隙間からエアコンの内部に洗浄液をかける。こんなところにこんなに水をかけて良いのかと思ったが、良いのだろう。こちらはそのまま下のほうに水が出てくるというかたれてくる。最初の頃は、真っ黒だが洗浄が進むと次第にたれてくる水の色がきれいになってくる。熱交換機の部分が邪魔をして、内部は直接見えないので作業がしにくそうだ。「熱交換機の部分が取り外せるエアコンはないのですか?」と質問したが、「エアコンの基本的な構造はどのメーカも同じで、取り外せるものはありません」という答えだった。だから、こうやってライトで照らしながら、高圧の液をかけて洗浄するしかないのだ。「ホームセンターとかでエアコン清掃用のスプレーを売っていますが、あれはどうですか?」と質問したところ、「あれは、本当の表面(露出している熱交換機のところ)だけですね」という答えだ。また、実際に横で作業を見ていて思ったのだが、コンプレッサーで高圧で洗浄するのと、スプレーの液をかけるのでは、効果は雲泥の違いがあるだろう。

今回の費用は、幅120cm未満の家庭用壁かけタイプエアコンのクリーニングで16,800円、オプションの抗菌コートが2,100円で、消費税を含めた合計額は19,600円だが、ずっと横で作業を見ていて、「これは安い」と思った。機材がないのももちろんだが、この作業は自分ではできない。しかも、今回は1台だけだが、2台以上頼むと2台目は5,000円だという。この作業が5,000円というのはひどい。

家のエアコンは、熱交換機のフィンも本体内部も汚れ過ぎていて元の色でなくなっていた。フィンはちゃんと銀色になり、本体はもとのクリームホワイトに戻った。10分で帰ったダイキンの修理の方が言っていたように、清掃をしたらちゃんと冷えるようになった。お金はかかったけれど、エアコンがちゃんと動くようになってとてもうれしい。