JLSのフィードバック

少し前の日記でJLSに関する記事や情報をまとめているが、海外の参加者から見たJLSの印象について触れているものはきわめて少ない、というよりも英語でJLSについて書かれたものがほとんど存在していない。

11月8日に書かれたYou Enterprise Edition: Japan Linux SymposiumというBlogについて、以下の部分が興味深いと思った。


I mention "technical bits" of the conference because there seemed to be a slightly larger than average number of non-technical talks; particularly open source evangelism. This was probably the strangest thing about JLS: the sense that the Open Source way hadn't yet been embraced by the audience. Japan's industry knows Linux is something they want, but open source is strange to most of them, and getting them comfortable with free software was a continual theme.

簡単な意訳。

「技術的な部分は」と書いた。なぜなら、今回のJLSのプログラムは非技術的な「オープンソースの伝道」に関する発表の割合が多少高かったからだ。これが(自分にとって)JLSでもっとも奇妙に感じたことだ。オープンソースのやり方は、まだ聞き手の中には受け入れられていない感覚を受けた。日本の産業界は、Linuxが彼らの求めるものだと知っている、しかし、彼らのほとんどにとってLinuxは風変わりな存在であって、それをどうやって取り込んでいくかが今後に続くテーマだったのだ。

彼の認識は正しいだろう、そして、外国から参加した人は彼以外も同じような印象を受けたのではないかと思う。そのずれこそが、日本と世界の違いとも言える。ここで言いたいことは、「見え方(どう見られているか)」を参考にすることが大切という話(PDCAにおけるCの重要性)であって、世界と違うから悪いとか、日本が遅れているとかいう問題ではない。念のため。