今人舎の本

家に帰ったら注文していた本が届いていた。この本は先週末に横浜に行って探したけれど見つからなくて、クロネコヤマトブックサービスに注文していたものだ。最初は横浜駅西口にあるそごうに行き6Fの紀伊國屋書店で探して見つからなくて、次に西口地下街ポルタにある丸善に行ってもなくて、その後ルミネの5Fの有隣堂に行っても見つからなかった本だ。横浜駅には東口の地下にも大きな有隣堂があるけれど、有隣堂は他の店の在庫をオンラインで調べることができて、ルミネの有隣堂でどこにも在庫を無いことが確認できていたから、それであきらめた。このくらい見つからない本はちょっと珍しい。

オンラインで本を買うのはいつもアマゾンを利用している。探していた本はすぐに見つかったけれど、取り寄せが4から7週間と表示されたので、次に紀伊国屋書店のページを探して検索したけれどやっぱり取り寄せ予想期間が妙に遅い。そこで以前見かけてかすかに記憶に残っていたクロネコヤマトブックサービスのページを検索したら3から7日と書かれていて注文した。書籍の価格は1,260円で探したページは皆この価格だと送料が必要になる。

そうして届いた本は、今人舎(おそらく、"imagine"からとった名前だと思う)の「Mortalを考える 泣いてもいい?」だ。分類は一応子供向けの絵本になると思うけれど、タイトルに「Mortalを考える」なんて入っているし、内容も必ずしも子供向けとは決めつけがたい。この本は2005年7月1日に初版が刊行され、届いたものは第1刷となっているけれど、僕は確かにこの本をもっと前にどこかで見たような気がする。アメリカに住んでいたとき言語の本を見たのだろうか・・・。少し小さな本で、装丁も仕上げもとても良く、扉に書かれた言葉も本を大切にしている人が関わったことを伝えている。登場人物は、子供たち4人とおばあちゃんと死に神(本では死神)だ。死に神は真っ黒なマントを着ていて、そうして「夜のように真っ黒なコーヒー」が大好きだ。死に神の話した言葉は独自の書体になっている。作者はグレン・リングトゥヴィズ、訳したのは田辺欧(うた)さんだ。

こんな素敵な本を出版している今人舎というのはどんな出版社なのだろうか?と気になって、調べたら「こどもくらぶ」というホームページを見つけた。この中に今人舎のページへのリンクがあり、オンラインの販売もしている。送料は無料で注文を受けたら当日発送するとある。オンライン注文のページの中ではこの本について、「 子どものやさしい気持ちにより添って、生と死を考える絵本。アンデルセン研究家が心をこめて翻訳しました。」と書かれている。本当にその通りの本だと思う。

インターネットとGoogleに代表される検索技術の進歩によって、世の中はとても便利になった。でも多くの人が興味を持ったりすることは調べやすくても、ひっそりと存在する小さなものは見つけにくい。