さよならヨドバシカメラ

最近、ラジオ用に使っているインナーイアタイプのヘッドフォンが壊れかかっているので、出張の帰り、有楽町のビックカメラに立ち寄り替わりを探した。

僕は昔からテレビとウォークマンとビデオカメラとCDプレイヤーとヘッドフォンはSONY製と決めている。それ以外は買う気がしない。ビックカメラでもSONY製のヘッドフォンを探したけれど、機種がめっきり減っていて、SONYがこの分野から手を引こうとしているのがはっきりわかる。とても残念だ。

1ヶ月くらい前のことだろうか、上大岡にあるヨドバシカメラに行った時のことだ。「カメラ売り場」は「デジカメ売り場」になっていて、光学カメラは片隅に追いやられているのを見てひどく失望した。今もそのときの気持ちをよく覚えている。「ウォークマン」も今はiPodに代表されるシリコンオーディオが主流で、それはヨドバシだけでなくどこでも同じだ。

「デジタル」になると、メディアの違いが関係なくなってくる。全ては「データ」になり、流通する。すぐに検索できて、頭出しができて、ノイズもない。なんてつまらないんだろうと僕は思う。僕は今もSONYの「ウォークマン」を持っている。録再できるWM-D6Cと再生専用のDD-9だ。いずれもうっとりするような質感を持ち、とても力強い「音」が聞ける。カメラは、NikonのF4と35Tiを持っている。とても重くて、素晴らしい写真が撮れる。デジタルがどれほど進化して便利になっても、こうしたアナログなデバイスを使う喜びだけは得ることはできないだろう。