2冊の写真集

港北ニュータウンの書店で2冊の写真集を見た。

六本木ヒルズ×篠山紀信

六本木ヒルズ×篠山紀信

フジテレビの朝の「とくダネ!」で紹介されていた篠山紀信氏による六本木ヒルズの写真集。10x8(だったかな?)という週刊誌サイズの「ネガ」に焼き付けられた巨匠の見た六本木ヒルズ。残念なことに期待ほどには印象に残らなかった。写真の枚数も多くない。篠山氏が巻末のインタビューで答えているように数年後に見るための写真集なのかもしれない(このインタビューの内容はとても興味深い)。

small planet―本城直季写真集

small planet―本城直季写真集

本城氏は非常に不思議な写真を撮影し、最近ポスターや単行本の表紙など、各所で取り上げられて話題になっている本城直季氏による写真集。4x5の大判カメラで意図的にアオリ*1を使い撮影することにより、「ミニチュアモデル」のような現実離れした虚構的な効果が特徴だ。最初見た時はただただ不思議だった。つい、惹きつけられてじっくり見る。そうすると何故かわからないが、どこか心地良い。写真集を手にとりじっくり眺めてもこの心地よさがどこからくるのかわからない。不思議だ。

アオリを使っているということだけど、果たしてアオリだけでこんな効果が得られるのだろうか。写真は、本当の(というのも変だけど)ミニチュアモデルを撮影したものと同じアングルから実写したものを合成したような印象を受けた。同じ画面の中に解像度が高い部分と低い部分が混在している。そんな写真や情景は人間が通常経験しないものだから、不思議な感覚があるのかもしれない。