久しぶりの講演、久しぶりのヒルズ

アカデミーヒルズTOMOYO Linuxについて講演を行った。本当は今日は講演でなく質疑対応のサポートの予定だったのだが、講演者が急に病気になり入院してしまったため結局自分で説明することになってしまったのだ。

午前10時に会場に入り、デモの準備と追加の資料の作成を行った。自分が用意したものでない資料の説明は難しい。「こんな説明があったらわかりやすいかな」と思った内容追加の資料として書き始めた。書きながら、バックグラウンドでデモのタイミングと元の資料との並べ方と時間の配分を考える。「多分うまくおさめられるだろう」という予感はあるが、それは事前には確かめられない。ただ予感を信じて作業をする。

これまでも何度か講演をしたが僕はどんな舞台であっても一度も事前に練習やリハーサルをしたことがない。いつもぶっつけ本番だ。進行はそのときでなければ決められないから、ただできるだけ良い体調で臨むようにしている。今日は前の講演の方の終了が少し遅れたため開始が遅れたが、もともと用意されていた資料を全て説明し、自分で朝用意した資料の説明とデモでプラスマイナス1分で収めることができた。いつものように2, 3の「こうすればもっと良かったかな?」と「これを言い忘れたな」があるけれど、まあ恥ずかしくはない仕事ができたと思う。

講演が終わるといつも独特の気分と体調になる。少しの爽快感と肉体とは違う疲れと。集中すればするほど、うまく説明ができればできたほど、終わった後に残るものがある。だからそうしたときはいつも会社に戻らない。

まだ訪れたことのない森美術館に寄ろうかと思ったらあいにく今日は休館だった。天気が良かったからヒルズの展望台を見ても良かったのだけれどちょっと気分が違った。帰りに恵比寿の写真美術館に寄ってみたが、今の展示はちょっと僕の趣味と違ったのでそこも見送った。だから、ポケットの中の携帯電話に保存された東京タワーをおみやげにおとなしく家に帰った。