Linusに振り回される

6/4に2.6.30-rc8が出た。そのアナウンスでLinusが「rcはこれで終わり。週末にもリリースするぞ」と書いている。

From: Linus Torvalds
To: Linux Kernel Mailing List
Subject: Linux 2.6.30-rc8
Date: Tue, 2 Jun 2009 21:06:20 -0700 (PDT)

This is almost certainly the last -rc, and I debated even doing it. But
rather than just do 2.6.30, I decided that I'd be better off doing a last
-rc8 and then a real release probably this weekend.

This has mostly driver and arch updates, with perhaps the intel drm/kms
and network driver changes standing out, but there's powerpc, blackfin and
arm updates too. Admittedly, the two biggest parts of the powerpc update
are a revert and a defconfig update.

A lot of small stuff, fixing a few regressions (and at least one bugzilla
entry going back to 2.6.24). The small stuff does matter. Please test.

Linus

このメールは6/2に投稿されているから、"this weekend"は6/6か6/7になる。さあ、大変だ。プレスリリースをどうするかという話になり、NILFSの予定の確認と打ち合わせを設定し、NILFSとTOMOYOを一緒に出すかどうかの調整などに追われた。ようやく調整が終わったのは金曜日の夜で、週末文案を作成することになった。文案を作ること自体はそれほど難しくはないが、社内関連部門の審査を受け、最終的には決裁をとる必要があり、それが大変だ。結局足かけ4日もかかり、その間ほとんど他の作業ができなかった。SourceForge.jpでプロジェクトとしてニュースを出すだけなら3分で終わるものが、どうして4日もかかるのだろうと考えたが、ある意味企業における活動とオープンソースのプロジェクトの活動の違いを象徴しているような気がした。

それはともかく、予想どおりではあるが、6/8になっても2.6.30はリリースされていない。いつリリースされるかもわからないし、もしかしたらrc9が出ることだってあり得なくはない。とてもオープンソース的だが、そのことを会社の人たちに説明するのは難しい。