偶然と懐かしい再会

メインライン化記念勉強会と懇親会は、その後順調に登録が増えている。登録している方々の名前とコメントを見ながら、そこに名前がない人のことを思った。それは根津さんだ。

この業界にありがちなことに、根津さんとは、いつどこで最初に会ったか覚えていない。TOMOYO Linuxメーリングリストを購読してくれていて、第一回の忘れられない開発者会議にも参加し、ストレートできびしい、しかしとても思慮深い意見を聞かせてくれた。それだけではなくて、TOMOYO Linuxの普及に大きな影響があったSoftware Designへの執筆も、根津さんが紹介してくれたものだ。

根津さんは、体調を崩され何度か入院されていると風の噂に聞いていた。実際、直接会うことも、メーリングリストで根津節を聞くこともなくなった。もし、体調が許すのであれば是非根津さんにも参加して欲しいと思い、昨夜根津さんにmixiからメッセージを送った。mixiの写真はずいぶんとほっそりしていた。

その根津さんに、今日横浜駅で会った。JRの改札を出ると、写真そのままの根津さんが立っている。誰かと待ち合わせをしているのだろうか。根津さんは、2週間前に退院されたそうである。TOMOYO Linuxのメインライン化のことも知っていて、「おめでとうございます」と言ってくれた。古くから、真剣に意見をしてくれた根津さんの言葉だけに、それはとてもうれしいものだ。根津さんは、mixiのメッセージを読んではいなかったようだから、きっとあとで自分が送ったメッセージを読むと驚くだろう。「多分、いけると思います」という根津さんに、「無理しないで、でも是非きてください」と伝えた。

それにしても、一体自分はTOMOYO Linuxを通じてどれだけの人たちと出会ったのだろう。正直言って、「おめでとうございます」と言われるのは、居心地が悪いというか苦手だけれど、懇親会では一人一人に伝えたい。「今までどうもありがとう」と。励ましてもらった分、助けてもらった分、それ以上にいつか自分も他の人を助け、励ましたいと思う。