復活

説明の当日となった。集合場所は三鷹で、集合時間は恐ろしいことに午前8時30分と指定されている。プログラムを見ると、そんなに早く集合してもすることがないのだが、主催者側の安心のためだろう。目覚まし時計の他にiPhoneでもアラームをセットしたが、午前5時に自然に目がさめた。

会場に到着して関係者に挨拶をしたが、机の移動など会場設営を手伝っても他に特にすることはない。「説明用のPCやプロジェクタの確認は午前9時以降です」と説明がはいった。今回の発表では、個人持ちのThinkPadを使い、プレゼンテーションはPowerPoint、デモについては熊猫先生に「LiveCDで何か見せてください」と依頼した。重要なイベントのときには、いつもPCを2台持ち込む。予備としてこちらも個人持ちの白MacBookTimbuk2に入れて持ち込んだのだが、会場に着いてからMacBook用のVGAアダプタを忘れたことに気がついた。今度から首にぶら下げておこうか。9時になってプロジェクタの確認が始まった。幸いThinkPadは無事に投影されたのだが、事務局から「道路が渋滞していてお客様の到着が遅れます。しかし、終了時刻は同じです」と、5件中5番目の発表の自分としてはとても気になる連絡がはいった。

お客さんは到着したのだが、当初20分の発表時間は「すみませんが、みなさん発表は10分でお願いします」ということになった。主催側の挨拶を聞きながら、資料に自社のPRを盛り込むべきだと感じたので、PowerPointの資料の編集を始めた。必要なページを追加しながら、発表時間の変更に対応したいと思い、全体の構成を見直すことにした。要点を明確にして、スライドの枚数を減らすのだ。発表はどんどん進み、自分の順番が近づいてきてさすがに手に汗をかく。大丈夫、自律神経は正常に動作しているようだ。4番目の発表の途中で編集を終えたが、驚いたことに指定された10分を超えて平気で話をしている。スライドの再生にも普通にアニメーションをつけている。このままだと、自分の話す時間がなくなり、「無駄に早起きした」ことになるので、スライドが26ページ(!)を超えたところでPCを持って立ち上がった。しかし、発表者は動じずに普通に続けている。一緒にきていた同僚と思われる人はしきりとこちらに恐縮し、発表者に合図を送っている。自分が主催側だったら、背後から近づき発表者の延髄に一撃を与えるところだが、今回の主催側は普通に座って話を聞いている。映画の南極物語を思い出した(荻野目恵子はどうしているんだろうか)。

ようやく自分の発表となった。ThinkPadをプロジェクタに接続して、プレゼンテーションを始めた。いろいろあったけれど、話し始めたらいつも同じだ。反応を見ながら、思いついたことを話すだけ。VMwareのデモの切り替えと操作が少しもたついたけれど、トータルとしては良い感じの発表になったと思う。これが場数を踏んでいるということだよなと思った。ここで、この機会でどんな発表をしてもそれで何かがすごく変わるということはないけれど、そうしたひとつひとつの機会を大切にして、工夫しながら発表をすることが好きだ。発表が終わってからなんだか元気がでてきて、自分の発表に元気づけられたみたいだと思って笑った。