Lovely Lisa

Macと言えば、僕は日本人の中ではかなり早くからMacを使っていたほうだと思う。入社したのがNTTの横須賀にある研究所で、研究室にはMacのベースとなったLisaがあった。当時LisaやAppleの製品はCanon販売が扱っていて、メンテナンス(Macを保守契約して使っていたなんて)があると二人くらいで来て英語のマニュアルを見ながら何かしていたのを覚えている。Lisaは勿論英語だ。僕は先輩が使っていないときに灯を入れて、MacDrawか何かで簡単な図を書いたり、必要もない表を作って計算したりしていた。

Javaが「発明」されたときも来日したBill Joyの講演を聞けたけれど、Javaを本気で使う気になれなかったし、Objective C++を使ってみてもC++は書かなかった。

Lisaのユーザインタフェースが好きでなかったわけではない。Javaを否定しているわけではない。C++でプログラムを書きたくないわけではない。だけど、僕は早くからMacに触りながらMacユーザにはならなかった。文句を言いながらWindowsXPのはいったThinkPad X31を毎日持ち歩き、昔から使っているCやAWK、せいぜいPerlで生活している。

そのことによって僕が得られなかったものもあるのかもしれないけれど、僕はそういう気にならなかった。そのことを考えると時々不思議な気持ちになる。