日本橋郵便局

夕方、僕が火曜日に投函した郵便物が宛先が見つからず戻ってきた。僕は春にその人からもらった名刺を見ながら住所を書いたのにどうして届かないのだろうと思った。改めて確認してみたけれどやはり住所は名刺の通りで間違っていない。送ろうとした荷物と手紙は、おそらく宛先となっている人にはあまり意味を持たないものだ。つまり、相手のためというよりは自分のための手紙だ。送らずに捨てようかと思ったけれど、火曜日に自分が「送ろう」と思った気持ちを大切にしたかったので、会社の帰りに日本橋郵便局を探し、夜間窓口から投函した。

3年前から茅場町で仕事をするようになり、永代通りは数えきれず歩いているけれど、日本橋郵便局の場所は知らなかった。僕は郵便や郵便局が好きだ。夜間も受付をしている横浜駅東口の中央局もよく利用する。自分が寝ている時にも郵便が処理されていることと思うだけで安心する。その気持ちは、深夜自宅に帰り、見ないテレビ番組をつけている気持ちに近いものがあるかもしれない。