沈黙の金

仕事が終わって帰宅して、午後11時前になってやっと荒川静香選手の「金」の演技を見ることができた。派手さはないけれど、力が抜けていて、柔らかい。それは、「演技」というよりは音楽を奏でているようだった。お疲れ様と声をかけてあげたい。

荒川は、まるで練習で滑っているようだった。順位、得点を気にすると重圧がかかり、「自分の滑りをしよう」と思っても、それはそれでプレッシャーがかかるもの。そのどちらでも、なかった。(1980年レークプラッシド五輪男子代表 五十嵐文男氏、讀賣新聞2月24日夕刊より)