Thriller

今日の空は晴れているけれどクリアな青ではなくて、地平に近い部分はブラウンに近い色が混じっている。きれいでないのだけれどもこんな色も悪くないなと思いながら、マイケル・ジャクソンスリラーを選んで車に乗った。

1982年に発売され、全世界で4600万枚を売り上げた(そして、おそらく今もセールスを更新し続けている)このアルバムは、24年前のものとはとても思えない。演奏が、ボーカルが、「ここしかあり得ない」という感じにぴたっとはまっている。「完成度」という言葉にはおさまらないものを感じる。

僕はこの曲がはやったころはあまりマイケル・ジャクソンを聞かなかったけれど、"I just can't stop loving you", "Another Part of Me"等いくつかの曲は常に僕の「トップレート」に含まれている。彼がこのアルバムをリリースしたのは、24歳のとき。勿論彼はこのアルバムの価値を誰よりも早く、深く知っていたはずだ。最近マイケルは曲以外の話題でメディアに多く取り上げられるようになった。それを聞くといつも悲しい気持ちになる。そうして、24歳でこのアルバムを作るというのはどういうことなのだろうと考える。