ハリケーン

ザ・ハリケーン [DVD]

ザ・ハリケーン [DVD]

BSで録画していた映画、「ハリケーン」を見た。内容は、えん罪で投獄された黒人のボクサーが、人々の協力を得て自由を得るまでの軌跡を描いたもので、実話に基づいているそうだ。とても長い作品だが、先週TSUTAYAで借りて結局1枚目も見終われなかったパールハーバーほどではないし、映画自体もパールハーバーのように退屈ではなかった(残念ながらケイト・ベッキンセールは出演していない)。

大変まじめに、ていねいに作られた作品だと思う。最後まできちんと見終えたように内容も悪くないが、前半の構成とデンゼル・ワシントンが演じたルービンに手紙を送った少年の演技が今ひとつだ。また、ルービンに協力したというカナダ人が実際には6名なのに3名だったりと、「どこまでが事実でどこまでが創作か」がわからないはなんとなく気持ちが悪い(そう言えばカナダ人の女性はルービンと結婚し、離婚したと書いているところもあった)。

映画はフィクションの部分があったとしても、人種差別やそれに基づく不正な行為がなされたのはどうしようもない事実だ。ルービンは何十年もえん罪で投獄されたが最後は自由を得た。自由を得られなかった人達も大勢いたに違いない。少し前にオンエアされた「世界遺産」ではアウシュビッツについて取り上げていたことを思い出し、やりきれない気がした。