SFを超えたGoogle

検索エンジンによる間接的な情報制御について、2004年11月の日記にGoogleという「フィルタ」についてという文章を書いたことがある。今夜オンエアされたNHKGoogleに関する特集、「グーグル革命の衝撃〜あなたの人生を“検索”が変える〜」はその予想(危惧)を大きく超えていた。

検索エンジンの結果によりビジネスが変わる。番組ではサンフランシスコの眼科病院が、ランク向上にやっきになる姿を紹介し、一方突然Googleの検索結果に含まれなくなり廃業に追い込まれかけているメーカのインタビューが流れた。インターネットが普及する以前は、物理的なビルの大きさやブランド、知名度が人々のメインの判断基準だったが、今や判断基準の主軸は物理的なものからバーチャル(ネット)にシフトしており、それを握っているのがGoogleだ。Googleの判断基準は公開されていないし、公開の義務もない。ただ人々(圧倒的に多数の人々)がそれを利用している。Google社はオークションで有力なキーワードを「売る」。中身が良い、悪いではなく、検索結果が人々の行動を支配している。

GoogleのCEOは、あらゆる情報を集めると言い、Googleに情報を提供せよと呼びかける。その姿はまさにSFを超えていた。