今さらながら

以前日記で書いた「赤いスイトピーつながり」は、まだ自分の中で続いている。SONGSの中で、松田聖子さんが初めて日本人以外にプロデュースされて、とても大変だったという話をしていたのが印象に残った。「普通の音感を持つこの私が、何度やり直しても(音がずれていて)OKを出してもらえない」と言うからには、そのアルバムはさぞや素晴らしい内容に仕上がっているに違いない、そう思って、そのアルバム、Citronを探してみた。

Citron(DVD付)

Citron(DVD付)

Citronは、1985年に発売されたが、聖子さんのデビュー30周年ということで、最近リマスタリングされてDVD付きで発売されている。自分が入手したのは、1985年版のほうだ。まだ、良く聴き込んでいないのだけれども、「抱いて...」がとても深みがあり良い。この曲はサビの部分が何かのCMに使われていたので、多分聞いたことのある人は多いけれども、サビ以外の部分も、アイドルの曲らしからぬ歌詞も初めて接した。きびしいプロデューサーのせいかどうかわからないけれども、聖子さんの声もとても良く出ている。

自分は聖子さんとは同世代で、リアルタイムでその活躍を見てきたわけだが、「赤いスイトピーつながり」に巡り会うまでは、一枚もアルバムを買った事もなければ、借りたこともない。ただ、流行している歌を街で耳にしていただけだ。SONGSで、デビュー30周年を過ぎた聖子さんの言葉と歌、松本隆さんの言葉により、興味を持ち、今さらながら聴き始めた。自分の場合、あまり何かに関心を持つ事はないが、一度気になると、結構長く調べたり、集めたりする。それはアーティストに限らず、書籍でもWeb(blog)でもTwitterでも同様だ。そうやって知りたいと思う人も、知りたいと思うきっかけもそう多くはない。それだけにそこには何か意味があるような事を感じることもある。

近所のTSUTAYAでは、もう聖子さんのアルバムは「懐かしい曲」のコーナーに置かれていて、CDも一部しかない。そんなことに驚いたり、残念に思いながら、しばらくその作品を追いかけてみようと思う。